まちなか群像|第5回|マジョ織
まちなか群像 第5回
ハンドメイドクラフト販売:今井邦子さん|マジョ織
前回ご紹介した『軍艦ビル・リノベーションプロジェクト』。竣工から40年以上が経過し、古ビルとなりつつある軍艦ビルの一角がチャレンジショップとして生まれ変わり、すでにお店が"チャレンジ"をはじめています。第5回では、チャレンジショップに入居されている『マジョ織(まじょーる)』の今井邦子さんにお話を伺いました。
――お店の紹介をお願いします。
今井:手織りの作品を展示・販売しています。作品はすべて手づくりです。江津や浜田の作家の作品の委託販売もしていまして、裂き織りのほかに、レースやレジンなどの作品があります。私は趣味で裂き織りを15年近くやっています。
――趣味としての裂き織りから、お店で作品を展示販売することの違いはありますか?
今井:私自身は商売というよりも趣味の店だと思ってやっています。商売に偏ると「今月はいくつつくらないと……」って納期に追われることはやりたくない。あくまで趣味の範囲です。そういう意識でやっていますが、全部自分の好きなようにつくるわけではないんです。知り合いから頼まれてつくるときも、知り合いの好みに合わせてつくるので、つくるものすべて自分の好きなようにつくるわけではありません。それは趣味でやっていたころとは違う点ですね。
――今までは趣味としてやってこられましたが、自分でつくられたものに値段をつける、というのは初めての経験だったのでは?
今井:裂き織りの先生が年に1~2回個展をされるので、そのときに自分の作品も出展させていただきました。そのときは先生の値段を参考にして値付けをしていました。この店の作品は自分で考えて値付けをしています。東京の知人が訪ねてきてくれたときに値段を見て「安すぎる!」と言われましたが、土地によって相場は違いますから、やはり値付けは悩みます。
――このお店は2019年にポリテクカレッジ島根の生徒さんが卒業実習としてリノベーションしています。2階もありますが、今後2階を活用する予定はありますか?
今井:自分で何か手づくりのものをつくりたいという人が集まることができる場所になればいいと思います。ちょっとしたコーヒーコーナーを置いて、作業をしたりゆっくりできる場所になるといいですね。
――江津万葉の里商店会に入会されたそうですが、いかがですか?
今井:入会してすぐに何か変わるわけではありませんが、共同チラシに載せてもらってありがたいですね。今後は各お店のチラシづくりの支援も受けられるみたいなので、利用を検討しています。
手織り一点もののお店 マジョ織(まじょーる)
住所 島根県江津市江津町908-1
営業日 月/火/金/第2・4土
営業時間 10時〜15時
2020年2月25日 取材
取材・文・写真・編集 盆子原照晶